人生で一番悲しい日
とらじを見送ってきた。
亡くなってすぐに葬儀屋に電話した。明日から大雪なので今日中に済ませようと思った。
気持ちは別れたくないのに別れに向かって慌ただしく動き出す。なんて残酷な時間なんだろう。
まだ暖かくて柔らかいとらじをいつものように抱きかかえ、家中歩き回って思い出を語ってみた。相変わらず重いけど少し軽い。この4日間の絶食で落ちたんだろう。
年末に箱買いしたフードから選りすぐりの何種類かを棺に入れた。
フードも猫砂も今年一年余裕で持つくらいストックがある。
コンビニに行って写真を現像。ここ最近のはロクなやつがない。ほんと反省。
戻ってからもう一度抱き抱えた。冷たかった。そして固くなってきた。それでも生きているようだった。相変わらずいい匂いもするし、毛もふさふさだ。
時間になり葬儀場へ。車で約1時間。家から一歩もでなかったとらじとの初デートが葬儀場なんて、、
葬儀がはじまる。もっと泣くかと思ったけど、この三日三晩散々泣いたし、疲労困憊でもう泣く気力もなくなっていた。食欲ないけど何も食べてないからお腹ぐうぐう鳴らしながら見送った。
とらじと最後に一緒に寝た2日前も苦しいはずなのにいっぱいゴロゴロ鳴らしてくれた。僕はあの音が世界で一番好きだ。
火葬を終え、骨になったとらじと対面。骨になっても可愛い。ぼろぼろにならないように大きな壺にした。
帰宅後、とらじの祭壇を作った。
これからも毎日話できる。
でもあの柔らかさや温もり、匂いはもう感じることはできない。
人見知りで俺にしか心を開かなかったとらじ。
自分なりに精一杯の愛情を注いだつもりだ。
でも延命を望み、病院に連れ回し、強いストレスを与えてしまったこの数日間の俺の行動は、何よりもストレスを嫌うとらじに最悪な最後を迎えることになってしまった。
きっと今日もほとんど寝られないだろう。
でもこの意識朦朧としている感じがちょうどいい。意識がクリアになったらまた悲しみが深くなるだけだから。
人生で一番辛くて悲しい日。
親友で相棒で家族以上の家族だったとらじ。
ありがとう。さようなら。